(船)タコ釣り解説|全国の釣り場情報を地図と釣れる魚から調べることができるサイト-全国釣場.com-

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(船)タコ釣り解説

(船)タコ釣り完全攻略ガイド

船からのタコ釣りは、初心者からベテランまで手軽に楽しめ、釣って楽しく、食べても美味しいマダコを狙える非常に人気の高い釣りです。アワセた瞬間に伝わる「ずっしり」とした独特の重みは、一度味わうと病みつきになると評判です。

今回は、初心者から上級者まで分かりやすく、船のタコ釣りについて細かく解説します。

🗓️タコ釣りのシーズンと注意点

シーズンと楽しめるエリア

  • シーズン: タコ自体は年中狙えますが、船釣りのベストシーズンは全国的に6月〜9月頃です。この時期は、産卵後に孵化した新子が積極的に捕食活動を行うため、数釣りが期待できます。シーズン序盤は良型が狙え、夏に近づくにつれて数釣りが楽しめます。大型を狙いたい場合は、冬の船釣りがおすすめです。
  • エリア: 船のタコ釣りは、本州から九州まで広く楽しめます。特に関西の兵庫県明石は「船タコの聖地」とされ、関東では東京湾や常磐エリア、九州では熊本の有明海などが人気の釣り場です。

注意点

  • 漁業権: タコ釣りは場所や時期によって漁業権が関わる場合があります。初心者は、プロの船長が案内する遊漁船を利用するのが安全です。
  • 地域のルール: 地域や遊漁船によって、使用できるエギの数(例:明石では2つまで)、針の形状(カエシの有無、段数)、エサの使用禁止など、独自のルールが定められています。予約時や釣行前に必ず確認しましょう。
  • 安全: タコエギの針は大きく鋭いため、取り扱いには注意が必要です。キャストする際は、周囲に人がいないか確認しましょう。また、水辺での活動なのでライフジャケットは必ず着用してください。
  • オマツリ(糸絡み): 乗合船では他の釣り人との糸絡みが発生しやすいです。ラインを出しすぎないように注意しましょう。オマツリした際に素早く解消できるよう、PEラインとリーダーの結束にサルカンを使う方法もあります。
  • 衛生管理: 生餌(豚の脂身など)を素手で触った後は、食中毒防止のために必ず手を洗いましょう。

⚙️タックル選び

タコ釣りのタックルは、感度よりも海底に張り付いたタコを引き剥がすパワーが重視されます。

ロッド(竿)

  • 専用ロッドがベスト: タコのアタリを感じる繊細な穂先と、タコを海底から引き剥がす強力なバットパワーを兼ね備えた専用ロッドがおすすめです。長さは1.6m〜2m前後が主流です。
  • 選び方: ポイントの水深に合わせて硬さを選びます。浅場が中心なら50号のオモリに対応できる柔らかめ、深場では80号以上に対応する硬めのロッドが適しています。
  • 代用ロッド: 硬めのジギングロッド、タチウオテンヤロッド、バス用のベイトロッドなども代用可能です。

リール

  • ベイトリールが必須: 巻き上げ力の強いパワーギア(PGやP)タイプのベイトリールを選びましょう。タコは石を抱いたり、足を広げると水の抵抗が大きくなり、かなりの重量感になるためです。
  • スペック: PEライン2〜3号が100m〜200m以上巻けるサイズで、ドラグ力は最低でも7kg以上あるものが推奨されます。

ライン(道糸)とリーダー

  • PEライン: PEラインの2〜4号を100m〜200m巻いておけば十分です。深場でなければ100mでも問題ありません。乗合船では船宿指定の号数がある場合があるので、事前に確認しましょう。
  • リーダー: 根ズレに強いフロロカーボンの8号〜12号を結束します。
  • リーダーの長さ: 50cm〜1.5m(1ヒロ)程度が一般的です。根の荒い場所では少し長めに取りますが、太いリーダーはガイド抜けが悪くなるため、短めの方がトラブルが少ないです。
  • 結束方法: 強度に優れたFGノットやPRノットが推奨されますが、初心者には比較的簡単な電車結びも良いでしょう。オマツリ対策として、PEラインとリーダーの間にサルカン(スイベル)を介して接続する方法も有効です。

🪝仕掛けの選び方と使い分け

タコエギ

  • 特徴: オモリが内蔵されており、針が上向きで根掛かりしにくい構造です。海底で安定しやすいため、初心者や潮が速い状況に適しています。
  • 選び方:
    • カラー: 黄色、緑、赤が実績の高い定番カラーです。その日の状況によってアタリカラーは異なるため、複数の色を準備するのが釣果を上げるコツです。最初は黄色と赤など対照的な色を2個付けして、反応の良い色を探るのがおすすめです。
    • アピール: 日が昇る前や曇天時はグロー(夜光)やケイムラ、日中はシルエットが出やすい濃い色や暗い色が有効とされています。ラトル(音)入りのものもアピール力があります。

スッテ

  • 特徴: タコエギより小型でオモリがなく、浮力が高いためフワフワと漂うようにアピールできます。
  • 使いどころ: 潮が緩い時や、小型のタコが多く乗りが悪い時に有効です。全方向に針があるため掛かりやすいですが、根掛かりしやすいという側面もあります。

タコテンヤ

  • 特徴: アジやカニ、豚の脂身などのエサをワイヤーで固定して使う伝統的な仕掛けです。
  • 使いどころ: エサを使うためアピール力が高く、大型狙いに効果を発揮します。手返しは悪くなるため、高活性時の数釣りには向きません。

オモリ

  • 号数: 船宿で指定された号数(40〜60号が一般的)を用意します。
  • 種類: タコはキラキラしたものに興味を持つ習性があるため、夜光塗料が塗られたものなど、派手でアピール力があるものがおすすめです。根掛かりで失うこともあるので、予備を複数個用意しましょう。

🎯各海域での釣り方・誘い方

釣り方の基本

  1. 着底: 船長の合図で仕掛けを投入し、海底まで落とします。オモリが着底したら、リールを巻いて糸フケを取りましょう。
  2. 誘い: オモリを底から離さずに、竿先を小刻みに揺らす「シェイク」という誘いが基本です。オモリを立てたり寝かせたりするイメージで、仕掛けが底から浮かないように小さく動かし続けるのがコツです。
  3. ステイ(止め): 誘い続けるだけでなく、時々5〜6秒ほど動きを止めて、タコが抱きつく「間」を作ることが非常に重要です。
  4. アタリ: 竿先に「ずっしり」とした重みが乗る、あるいは竿先の戻りが悪くなるような感覚です。
  5. アワセ: 違和感があってもすぐに合わせず、ひと呼吸おいてから、海底からタコを一気に引き剥がすイメージで大きく力強く合わせましょう。早アワセは禁物です。
  6. 巻き上げ: 掛かったらテンションを抜かずに一定の速度で一気に巻き上げます。ポンピング(竿を上下させる動作)はバレる原因になるのでやめましょう。
  7. 取り込み: 船べりにタコが張り付くと取れなくなるので、少し離して抜き上げるか、タモ網ですくってもらいましょう。

海域別の特徴

  • 関西(明石など): 水深10〜30mほどの浅場で潮の流れが速いのが特徴です。潮が速い状況が多いため、底で仕掛けを安定させやすいタコエギが有効で、キャストせずに真下に落として誘うのが基本です。
  • 関東(東京湾など): 水深10m程度の浅い場所が多く、岸壁や沖堤防の周りの捨て石など、障害物が多く根掛かりが多発するのが特徴です。予備のエギは多めに用意しましょう。際(きわ)のポイントでは、船の構造上、ミヨシ(船首)側が有利になることがあります。
  • 伊勢湾・三河湾: 水深は5〜15m程度と浅いですが、根掛かりしやすいポイントです。オモリを引きずると根掛かりするため、オモリで海底を小突き、時々大きく竿をあおって仕掛けを海底から離す動作が根掛かり防止と誘いを兼ねて重要になります。

💡釣果を上げるためのポイント

  • 常に底を意識する: タコは海底にいるため、常に仕掛けを底にキープすることが最も重要です。
  • キャストの活用: 風や潮で船が流れない状況では、アンダーハンドキャストで広範囲を探るのが有効です。ただし、周りの人の邪魔にならないよう注意しましょう。
  • アピール力を高める:
    • 集寄(しゅうき): キラキラしたブレードなどでアピール力を高めるアイテムです。付けすぎるとアタリが分かりにくくなるので注意しましょう。
    • 匂いや味: 味と匂いをプラスするスプレーやスタンプ式の誘引剤も効果的です。タコがエギを抱く時間が長くなり、アタリが分かりやすくなります。船のデッキが滑りにくく周りに迷惑にならないスタンプタイプがおすすめです。
    • エサの追加: 豚の脂身やサバの切り身などをタコエギに巻き付けると、釣果が上がることがあります。
    • ワームの追加: 近年、エギにカニ型のワームを乗せるスタイルも注目されています。ボリュームアップでアピール力が高まります。
  • 釣り座の選択: 一般的に潮上(潮先)が有利とされますが、タコ釣りでは必ずしもそうとは限りません。胴の間(船の中央)は船全体の状況を把握しやすく、船長が魚探で狙うポイントにも近いというメリットがあります。

🎒必要な持ち物と便利グッズ

  • 基本タックル: ロッド、リール、ライン、仕掛け(タコエギ、スナップ、オモリ)。
  • タコスカリ・ネット: 釣れたタコはすぐに逃げ出すため、洗濯ネットや専用のタコスカリに入れて活かしておくのが定番です。
  • 締め具・ハサミ: タコを締めるための専用具やナイフがあると便利です。
  • タコ用グリップ: タコを直接触るのが苦手な方や、手返しを良くしたい場合に役立ちます。
  • クーラーボックス: 釣果が多い場合もあるため、20〜30L程度の容量があると安心です。
  • 持ち帰り用の袋: ジップロックや保冷効果の高いアルミ製の袋があると、クーラー内が汚れず便利です。
  • その他: プライヤー、タオル、帽子、偏光グラス、レインウェアなど。

これらの知識とテクニックを活用し、状況に合わせて工夫を凝らすことで、船タコ釣りの釣果は大きく向上するでしょう。安全に注意しながら、奥深いタコ釣りの世界を楽しんでください。

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