バチコンアジング解説|全国の釣り場情報を地図と釣れる魚から調べることができるサイト-全国釣場.com-

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バチコンアジング解説

バチコンアジング完全攻略ガイド

初心者から上級者まで、どなたにも分かりやすくバチコンアジングの全てを解説します。この釣りは、船から垂直に仕掛けを落としてアジを狙うルアーフィッシングで、陸っぱりでは出会えないような大型のアジが釣れるのが魅力です。ゲーム性が高く、近年全国で人気が急上昇しています。

📜バチコンアジングの基本

バチコンとは「バーチカルコンタクト」の略で、船から仕掛けを真下に落としてアジにアプローチする釣り方です。オカッパリの横に引く釣りとは対照的で、船に搭載された魚群探知機でアジの群れがいるポイントを直撃できるため、基本的にはキャストせずに足元を狙います。

釣れる時期と時間帯

バチコンアジングは基本的に一年中楽しめますが、地域や他の釣り物との兼ね合いでメインシーズンが異なります。一般的に秋から春がベストシーズンとされ、特に水温が下がる冬はアベレージサイズが30cmを超え、脂の乗った美味しいアジが期待できます。

時間帯は、陸っぱりのアジングと同様に早朝や夕方、夜間が最も適しています。特に集魚灯を焚くナイトゲームは実績が高く、大型が狙いやすいです。一方、東京湾などでは日中にコマセ釣りの船に同乗して楽しむ「DAYバチコン」も人気です。

⛓️仕掛け(リグ)の選び方と結束方法

バチコンでは主に「胴付き仕掛け」と「逆ダン(逆ダウンショット)仕掛け」が使われます。どちらもメリット・デメリットがあるため、状況に応じて使い分けるのが釣果アップの鍵です。

  • 胴付き仕掛け(ダウンショットリグ)
    • 特徴: 初心者にも扱いやすく、トラブルが少ないのが最大の利点です。三又サルカンなどを使用するため糸ヨレが少なく、仕掛け絡みが起きにくいです。エサ釣りの胴付き仕掛けと同じ構造で、自作も簡単です。市販の完成仕掛けも多くあります。
    • デメリット: エダス(ジグヘッドを付ける枝糸)の長さを変えるには、一度仕掛けを切って結び直す必要があります。
  • 逆ダン(逆ダウンショット)仕掛け
    • 特徴: メインのリーダーにジグヘッドを結び、その上に捨て糸(オモリを付ける糸)をハーフヒッチで編み込んで作ります。この編み込み部分をスライドさせることで、エダスの長さを自由に変えられるのが大きなメリットです。また、金属パーツが少ないため感度に優れ、アジの繊細なアタリが伝わりやすいです。
    • デメリット: 構造上、胴付き仕掛けよりやや絡みやすいです。また、アワセや魚とのやり取りのショックで捨て糸の編み込み部分がズレることがあるため、こまめなチェックが必要です。
  • 天秤仕掛け
    • 特徴: 天秤を使い、オモリとジグヘッドを接続する仕掛けです。キャストして広範囲を探る釣りに向いており、特にスピニングタックルと相性が良いです。ワームまでが一直線になるためアタリがダイレクトに伝わりやすい利点もあります。
    • 作り方: 天秤の中央にオモリを、先端からリーダーを出してジグヘッドを取り付けます。

糸の結束(ノット)

  • PEラインとリーダーの結束: 強度が高く、結び目が小さいFGノットが一般的です。
  • 逆ダン仕掛けの捨て糸: リーダーに捨て糸をハーフヒッチで4〜8回程度編み込みます。きつく締めすぎず、指で動かせる程度の力加減で編むのがコツです。
  • ジグヘッドやサルカンとの結束: 漁師結びやクリンチノットなど、簡単で確実な結び方で問題ありません。

⚙️タックル選び

ロッド

  • 長さ: 6ft(約1.8m)〜7ft(約2.1m)前後が一般的です。
  • 調子・硬さ: 繊細なアタリを捉えるための柔らかい穂先(ティップ)と、しっかりフッキングさせるための張りがある胴(ベリー)、大型のアジの引きに負けない強さを持つ根元(バット)が理想です。先調子のロッドが使いやすいでしょう。
  • 代用ロッド: 専用ロッドが最適ですが、イカメタルロッド、ティップランロッド、SLJ(スーパーライトジギング)ロッド、一つテンヤロッドなど、オモリ負荷が近く、穂先が繊細なものであれば代用可能です。

リール

スピニングリールとベイトリールのどちらも使用可能で、それぞれに長所があります。

  • スピニングリール
    • 強み: キャストして広範囲を探れるため、浅場や船の明暗部を狙う際に有利です。ドラグ性能が高いモデルが多く、アジの口切れを防ぎながらのファイトがしやすいです。
    • 選び方: 2000番〜3000番クラスが目安です。手返しを良くするためにハイギアモデルもおすすめです。
    • レバーブレーキ付きリール: フォール中のアタリを取りたい場合に有効です。レバー操作でラインを送り出し、指先でラインにテンションをかけることで、繊細なフォールの誘いを演出できます。アタリがあれば即座にレバーを握り込んでフッキングに移れます。
  • ベイトリール
    • 強み: 巻き上げが力強く、深場でも楽にやり取りができます。クラッチ操作で簡単に底を取り直せるため、根周りなどを丁寧に探るのに向いています。
    • 選び方: カウンター付きモデルが非常に便利で、船長から指示されたタナ(水深)を正確に狙うことができます。タイラバやイカメタルで使う小型のもので十分です。

ラインシステム

  • メインライン(PEライン): 0.4号〜0.8号を200m程度巻いておけば安心です。スピニングリールを使う場合は、水深を把握しやすいように10mごとに色分けされたマーキング付きのラインを選びましょう。
  • リーダー: フロロカーボンラインが一般的です。太さは2号(8lb)前後が標準ですが、大型が狙える場所や外道が多い場合は3号(12lb)まで太くします。長さは1ヒロ(約1.5m)〜4.5m程度。逆ダン仕掛けの場合、ジグヘッドを結ぶ部分がハリスとなるため、1m程度あれば十分です。
  • 捨て糸: リーダーより細い1号〜1.5号のフロロカーボンラインを使います。こうすることで、根掛かりした際にオモリだけが切れ、仕掛け本体のロストを防げます。長さは釣り場の状況によりますが、1.5m前後が基準です。

🎯ルアー(ジグヘッド+ワーム)とシンカーの選び方

ジグヘッド

  • 重さ: 0.3g〜1g程度の軽いものが基本です。ワームを自然に漂わせることが重要です。
  • フック: 30cmを超える大型のアジや、青物などの外道が掛かることもあるため、陸っぱりのアジングで使うものより軸が太いフックを選びましょう。伸ばされてバラすのを防げます。

ワーム

  • サイズ・形状: 2〜4インチのものが主流です。陸っぱり用より少し大きめのサイズが効果的なことが多いです。形状はピンテール系やストレート系が基本です。
  • カラー: カラーは釣果を大きく左右する重要な要素です。
    • 基本: グロー(夜光)、クリア、ケイムラ(紫外線発光)の3系統は最低限揃えましょう。
    • 使い分け: 集魚灯が効く前や潮が濁っている時はアピール力の強いグロー系やソリッドカラー、集魚灯が効いてベイトが集まってからはベイトに馴染むクリア系やケイムラ系が有効です。その日のアタリカラーを見つけるため、こまめに色を交換することが釣果アップの秘訣です。

シンカー(オモリ)

  • 重さ: 釣り場の水深や潮の流れによって大きく変わるため、複数の重さを用意しておく必要があります。一般的には10号(約37.5g)〜30号(約112.5g)程度が使われます。事前に乗船する船の船長に推奨の重さを確認しておくのが最も確実です。
  • 形状: どんな形でも問題ありませんが、落下が速く、巻き上げ時の抵抗が少ない棒状のものがおすすめです。

💡釣り方と釣果を上げるためのポイント

基本的な誘い方

  1. 仕掛けの投入: 基本的にはキャストせず、船べりから真下に仕掛けを落とします。
  2. 着底: まずはシンカーを海底まで落とします。
  3. 誘いのアクション:
    • リフト&フォール: 最も基本的な誘い方です。竿をゆっくり持ち上げて(リフト)、その後ゆっくり竿先を下げて仕掛けを落とし(フォール)、アタリを待ちます。
    • ゼロテンション: 着底後、糸を張らず緩めずの状態(ゼロテンション)でワームを漂わせるのも非常に有効です。船の揺れでワームが自然に誘いになります。
    • シェイク: 竿先を小刻みに震わせてワームを動かし、アジにアピールします。シェイクの後に「止め(ステイ)」を入れて食わせの間を作ることが重要です。
  4. タナの探り方: 船長が魚探を見てアジのいるタナ(水深)を教えてくれるので、その指示ダナを中心に探ります。カウンター付きリールがあれば正確にタナを合わせられます。

キャストを活用した釣り方

バーチカル(真下)の釣りで反応が少ない場合は、スピニングタックルで軽くキャストして広範囲を探るのも非常に有効です。

  • 狙い所: 夜釣りでは集魚灯の明暗の境目や、光の当たらない暗い側をアジが回遊していることが多いため、そこを狙ってキャストします。また、キャストすることで仕掛けが常に新しいポイントに入るため、アジに見切られにくくなるという利点もあります。
  • 誘い方: キャスト後は、テンションを掛けながらカーブフォールさせると効果的な場合があります。着底後は、チョンチョンとアクションを付けながら巻いてくる「巻きの釣り」も有効です。この方法は特に天秤仕掛けで多用されます。

各海域での釣り方の特徴

  • 東京湾(日中): LTアジ船に同乗するスタイルが多く、コマセに寄ってきたアジを狙います。水深は20m前後と比較的浅めです。底から1.5m〜2mのタナが重要になります。
  • 福井・三重など(夜間): 水深50m以上の深場を狙うこともあります。集魚灯を焚き、その明暗部や光に集まるベイトを捕食するアジを狙います。深場ではベイトタックルが有利です。
  • 潮流が速いエリア: 重めのシンカー(30号以上)が必要になる場合があります。仕掛けが流されすぎないように、底取りをしっかり行うことが重要です。

釣果を上げるためのポイント

  • 小さなアタリを逃さない: アジのアタリは「コツッ」という小さなものや、テンションが抜ける「フッ」という違和感のようなものが多いです。少しでも違和感があれば、積極的にアワセていくことが重要です。
  • 即アワセで上アゴに掛ける: アタリを感じたらすぐにアワセを入れることで、アジの口の硬い部分(上アゴ)にフックを掛けることができます。これにより、口切れによるバラシを大幅に減らせます。
  • 仕掛けをこまめに入れ直す: 同じタナで誘い続けて反応がない場合、アジに見切られている可能性があります。一度仕掛けを回収し、再度投入することで、上から落ちてくるものに反応するアジの習性を利用してリアクションバイトを誘発できます。
  • ワームのズレをチェック: アタリを掛け損ねたり、一度魚を釣ったりすると、ワームがズレていることがよくあります。ワームがズレていると極端にアタリが減るため、仕掛けを回収した際には必ずチェックし、真っ直ぐに付け直しましょう。
  • 周りの釣れている人に合わせる: 周りで釣れている人がいたら、ワームのカラーや誘い方、タナを真似てみるのが釣果への一番の近道です。

🎒必要な持ち物と注意点

必須の持ち物

  • タックル一式: ロッド、リール、ラインなど。
  • 仕掛け類: 予備の仕掛け、リーダー、ジグヘッド、ワーム、シンカーを多めに用意しましょう。
  • クーラーボックス: 30cmを超えるアジがたくさん釣れることもあるため、35L以上の大きめのものが安心です。
  • フィッシュグリップ(魚ばさみ): アジのヒレやゼイゴは鋭いので、安全に魚を掴むために必須です。
  • プライヤーやハサミ: フックを外したり、ラインを切ったりするのに必要です。血抜きをするためのハサミもあると良いでしょう。
  • タオル: 手を拭いたり、魚を掴んだりするのに複数枚あると便利です。
  • ライフジャケット: 乗船時は着用が義務付けられています。
  • 帽子・サングラス: 安全対策と紫外線対策のために必ず着用しましょう。
  • 飲み物・酔い止め薬: 船酔いが心配な方は、乗船前に酔い止め薬を服用しておきましょう。

あると便利なグッズ

  • 竿掛け(ロッドホルダー): 仕掛けの交換や移動時に竿を置いておけるので便利です。
  • ヘッドライト: 夜釣りの場合は必須です。
  • パーソナル魚探: 船長の指示ダナに加え、自分の手元でより詳細な情報を得ることができます。

注意点

  • メーカー製の代用ロッドについて: イカメタルロッドなどを代用する場合、メーカーが想定している錘負荷を超える使い方をすると、破損時に保証が受けられない可能性があります。使用は自己責任で行いましょう。
  • 乗合船でのルール: コマセ釣りの人と同船する場合、オマツリを防ぐために釣り座が指定されたり、オモリの重さやPEラインの太さにルールが設けられたりすることがあります。必ず船宿の指示に従いましょう。
  • 安全第一: 船上は揺れやすく、濡れていると滑りやすいです。転倒防止機能のある靴を履き、移動の際は十分に注意しましょう。

この解説を参考に、ぜひ奥深く楽しいバチコンアジングに挑戦して、美味しい大型アジを釣り上げてください!

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